デンマーク王室御用達!北欧デザインのオーレマティーセン「1962クラシック」は一生もののシンプルウォッチ

 

デンマーク王室御用達メーカーの作り上げた、モノのわかる大人向けの北欧時計

Ole Mathiesen
OMN020011
価格:17万1720円
問い合わせ:ピーオーエス 04-2938-2277

今も昔も、日本人はいわゆる「北欧デザイン」が好きだ。クルマ然り、椅子然り、そしてグラフィック然り。その中でも一番成功を収めたのは時計ではないだろうか。

例えば薄くてシンプルなデザインのスカーゲン。今や世界的な時計ブランドに成長を遂げたが、日本での大成功がなければ、ニッチなメーカーに留まったと言われている。

そして、スカーゲンの躍進に触発されたのか、今や多くの「北欧ブランド」が、日本市場で存在感を示そうとしている。ヤコブ・イェンセン、アルネ・ヤコブセン、ベーリングなどなど。これらもスカーゲンに劣らず売れているのは、シンプルでミニマムなデザインが、日本人の琴線に触れるからだろう。加えて言うと、いずれも価格は大変魅力的だ。

スタイリッシュな上、手の届きやすい北欧時計。今回紹介したいのは、そんな北欧時計のいわば“キリ”である。名前はオーレマティーセン。時計好きにもほとんど知られていないブランドだが、そのたたずまいは、いかにも北欧時計らしさに満ちている。

オーレマティーセン社の創業は1845年。そもそもの起こりは、2人の時計師が、デンマークのコペンハーゲンに設立した時計店である。同社はデンマーク王室御用達として、様々な時計を王侯貴族などに提供してきたが、1962年以降は、自社の名前を冠した時計を製作するようになった。

コペンハーゲンにあるオーレマティーセンの店内。今や自社名で薄型時計をリリースするようになったが、そもそもはデンマーク随一の高級時計店である。スイス・ドイツの高級時計ブランドが揃うほか、2015年に始まった自社製のジュエリーも取り扱っている。

2000年以降は、時計ビジネスにいっそう特化。04年にはデンマークのデザイン賞を獲得し、08年には、デンマーク王室御用達のブランドに認定されたというから、いわば、北欧時計のエリート的な存在だ。

今や様々なモデルを展開するオーレマティーセン。どれもデザインは魅力的だが、個人的に強くお勧めしたいのは、2針モデルの「1962 クラシック」だ。搭載するのは機械式ではなくクォーツ。機械式でないことを残念がる人はいそうだが、結果として、ケースは薄くなり、値段も抑えられた。

またクォーツならば、薄い機械式時計では問題になりがちな磁気帯びも起こりにくい。ケースサイズは35mm、33mm、そして28mm。最近のトレンドを考えるとやや小ぶりだが、細腕の人にはピッタリだ。

ドレスウォッチを思わせるケースサイド。クォーツの搭載により、ケース厚さは5㎜(4.8㎜)に抑えられた。加えてストラップを留めるラグを下方向に曲げることで、装着感を改善している。腕馴染みは大変に優れている。

写真のモデルが示す通り、オーレマティーセンの1962 クラシックは、ドレスウォッチとしても使えるたたずまいに特徴がある。ストラップを留めるラグや風防を抑えるベゼルは細くされ、時分針には細身のバーハンドが与えられた。

これらは、典型的なドレスウォッチのデザインコードだ。しかし、ベゼルをあり得ないほど細く絞り、ラグの角を斜めに立ち落とした結果、ありきたりな正装用時計とはまったく違う印象を与える。デザインの強弱の付け方が実に巧みなのだ。

この時計の魅力は、そんな“軽い”デザインを裏切らない、軽快な装着感にある。ケース素材はSSだが、ケースが小さく薄いため、腕に巻いた感じが実に気持ちいいのだ。加えて、薄いカーフストラップも、腕によくなじむ。ディテールも優秀だ。

価格は17万円ちょっとだが、風防は硬いサファイアクリスタルだし、ケースの磨きも悪くない。また、時計の顔にあたる文字盤も、シンプルだがコストのかかったものだ。

写真のモデルは、真鍮を塗装した文字盤を持つ。仕上げとしては普通だが、陶器のような見た目を持つだけでなく、黒いインデックスの色乗りも良好だ。数々の名ブランドを取り扱っている時計店だけあって、オーレマティーセンは見せ所をちゃんとわかっている。

では、1962 クラシックはどんな人に相応しいのか。デンマークの賞を受賞し、MoMA Design Storeでも販売されるオーレマティーセンの時計は、北欧デザイン好きには好まれるだろう。ただよりお勧めしたいのは、一生もののシンプルウォッチが欲しい人たちだ。

ちなみにスイスの高級メーカーも、同じようなシンプルな時計を製造している。しかしそれらは機械式のムーブメントと、貴金属のケースを持つため、価格は驚くほど高い。一方のオーレマティーセンは、それらに引けを取らないデザインを持つのに、価格はずっと控えめだ。加えて言うと、クォーツだから維持費も安いのである。

いわば、北欧時計のいいとこ取りをしたオーレマティーセンの1962 クラシック。確かに名前は知られていない。しかし、その内容は、驚くほど魅力的なのだ。

広田雅将(ひろたまさゆき):1974年生まれ。時計ライター/ジャーナリストとして活動する傍ら、2016年から高級腕時計専門誌『クロノス日本版』の編集長を兼務。国内外の時計賞の審査員を務めるほか、講演も多数。時計に限らない博識さから、業界では“ハカセ”と呼ばれる。

『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。

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