折り曲げられるディスプレイ?表裏両面スマホ!?世界最大のITショー「CES」で面白スマホを見ーつけた!

今月のヘンタイ端末はこれだ!
CES2019で見つけた面白いスマートフォンたち


2019年1月にラスベガスで開催された「CES2019」は家電やPCなどの新製品が一堂に集まる世界最大のITショーだ。ソニー、サムスン、インテル、トヨタなど世界のトップメーカーの展示ブースには目を奪われる製品がずらりと並ぶ。
しかしこのCE2019にはスマートフォンメーカーも数多く出展しており実は「世界初」など目新しい機能を持った製品も多く見つけることができる。

世界初の折り曲げ可能ディスプレイを搭載した「FlexPai」

普段スマートフォンを使いながら「もうちょっと画面が大きければいいのになあ」と思うことはないだろうか。あるいは電車の中でタブレットを使い映画を見ていたとき、急に車内が混雑してきて大きいサイズのタブレットが周りの人の邪魔になってしまった、なんて経験を持っている人もいるだろう。だが中国Royoleの「FlexPai」があればそんな問題も一気に解決できるのだ。

FlexPaiは世界初のディスプレイそのものを折り曲げることのできるスマートフォンである。これまでにも2枚のディスプレイを貼り合わせて折りたためることのできるスマートフォンはあったが、ディスプレイ同士のつなぎ目がどうしても目立ってしまい、完全に開いても1枚の画面として使うには難があった。ところがFlexPaiは正真正銘の自由に曲げることのできるディスプレイを使ったスマートフォンなのだ。

FlexPaiは開いた状態で約7.8インチ、閉じた状態では約4.3インチのスマホとなる。閉じた状態では表と裏が使える両画面スマートフォンになり、折り曲げたヒンジ部分もショートカットボタンを配置するサブディスプレイとして使える。閉じた状態でもディスプレイをすべて無駄なく使えるアイディア商品でもあるのだ。

残念なことにディスプレイはノートや手帳を閉じるように、完全に密着させて折り曲げることはできない。しかし適度なカーブをもって曲がっているので、ヒンジ部分はちょうど手で持ちやすい形状となっている。Royoleによると20万回の折り曲げテストに合格しており、毎日開いたり閉じたりを繰り返しても1年以上は優に持つ計算だ。

FlexPaiはスマートフォンとタブレットを別々に2台持つ必要はなく、1台あればあらゆる用途に使うことができる。スマートフォンを日々あらゆる用途に使っているヘビーユーザーにも十分勧められる製品なのだ。値段は15万円とかなり高いが、スマートフォンとタブレットを別々に買うことを考えればむしろ安上がりかも。

裏も表もスマホ画面!世界初の両面カラー画面スマホ「Nubia X」


食事中もテーブルの上にスマートフォンを置いたままにしている人は多いだろう。でも誰かと食事中に、スマートフォンに届いたメッセージは見られなくないもの。そこでスマートフォンを裏返しにして置く人も多いが、それでは急ぎのメッセージに気付かないことがある。人にスマートフォンの画面は見られなくない、でも連絡はリアルタイムで受け取りたい、そんな人におすすめなのが中国Nubiaの両画面スマートフォン「Nubia X」だ。

Nubia Xはスマートフォンの裏面もディスプレイになっているので、表も裏もどちらの面もスマートフォンとして使うことができる。ポケットから取り出したとき、表か裏かを気にせずそのまま使うことができるのだ。表面は6.26インチ、裏面は5.1インチと若干小さいものの、どちらも縦横比19:1の同じ形のディスプレイを搭載しているので画面表示も全く同じだ。

裏面となる5.1インチのディスプレイは、本体を裏返しておいたときに時刻やカレンダー、メッセージの通知などを表示することができる。つまり裏返しておいても最低限必要な情報を表示させることができるのだ。また背面側に自分の好きなイラストを表示させればまるでスマートフォンのカバーを着せ替えるように、裏面のデザインを自由にカスタマイズもできる。表も裏も思う存分使えるスマートフォン、それがNubia Xなのだ。

スライドするとカメラが現れる「Honor Magic 2」


フロントカメラをあまり使わない人にとって、スマートフォンのディスプレイ上部にある欠き取りは邪魔なもの。ならば普段はフロントカメラを隠しておき、使いたい時だけ背面からスライド式でカメラが飛び出すギミックを搭載したスマートフォンがファーウェイのサブブランド、HonorのMagic 2だ。飛び出すカメラのスマートフォンはいくつかのメーカーが手掛けているが、Magic 2はかなり大胆な本体構造になっている。

Magic 2を側面から見ると、本体が上下2つのパーツに分かれているように見える。実は本体の背面部分全体がスライドするようになっているのだ。フロントカメラはこの背面部分の内側に取り付けられており、使いたい時にその背面側を指先でスライドさせると現れるというわけである。

しかもこのMagic 2は、裏側に3つのカメラを搭載。それに加えて隠されているフロントにも3つのカメラと、合計6つものカメラを内蔵しているのだ。ここまで多いカメラを搭載したスマートフォンはなかなか見当たらない。スライドギミックだけではなく「究極のカメラフォン」を目指したスマートフォンがMagic 2なのだ。

ディスプレイに「穴」が開いているパンチホールスマホ「ハイセンスU30」


CES2019でハインセンスが発表した「U30」は4800万画素カメラを搭載するカメラフォンだ。しかし特徴はそれだけではない。一見するとU30のフロント面全部が表示エリアに見えるが、よく見てみるとディスプレイの左上に小さい黒い穴が見える。実はここにフロントカメラが隠されているのだ。

普段あまり使わないスマートフォンのフロントカメラを画面の中に隠してしまおう、という逆転の発想から生まれた「パンチホールディスプレイ」をU30は搭載している。中国大手家電メーカーである同社は前述のNubia Xより先に裏面が電子ペーパーディスプレイを使った両画面スマートフォンを出すなど、特徴的なスマートフォンを送り続けているのだ。

開けばまるでミニパソコンな「Cosmo Communicator」


一昔はスマートフォン本体にキーボードを内蔵したブラックベリーの人気が高かった。しかし今では右も左も同じような形のスマートフォンばかりとなってしまっている。Planet Computersはそんな今のスマートフォン市場に一石を投じる、「閉じればケータイ、開けばキーボードスマホ」になるビジネス向け端末「Cosmo Communicator」を展示していた。

閉じた状態では2インチ570×240ピクセルのディスプレイを備え、通話したりSNSのタイムラインをそのまま見ることが可能だ。そして上蓋を開けば6インチの大型ディスプレイと本格的にタイピングできるフルキーボードが現れるのである。普段はポケットに忍ばせておき携帯電話として利用し、急な仕事が入った時は画面を開いてキーボードで文字入力ができる。ノートパソコンがなくともある程度の仕事をこなすことができるというわけだ。

手のひらサイズのミニミニスマホ「Palm」

 
まだスマートフォンが生まれる前に、パソコンのデータを自在に持ち出しネットにもアクセスできるモバイルデバイスとして人気を誇っていた「Palm」。その名前を冠したスマートフォンが復活した。本体サイズはわずか96.5×50.5x 10ミリ、ディスプレイは3.3インチで手のひらにすっぽりと収まる超小型サイズが大きな特徴だ。このサイズでもしっかりと1200万画素のカメラを搭載している。

Palmは単体で使うだけではなく、普段使っているスマートフォンとペアで使うこともできる。外出中に手ぶらで出かけたい時、Palmをポケットに入れておけばメインのスマートフォンにかかってきた電話を受けたり受信したメッセージを読むことができる。アップルウォッチなどのスマートウォッチのように、親となるスマートフォンとペアで使うことができるのだ。

カメラが横から飛びだすコンセプトスマホ


CES2019には新しい技術やアイディアの展示も目立っている。ドイツのフラウンフォーファー研究機構はスマートフォン向けの薄型カメラモジュールを開発し、それを搭載したスマートフォンのプロトタイプを展示していた。最大の特徴はカメラモジュールの厚さがわずか3.5ミリしかないことだ。この薄さを実現するために、4つのレンズを組み合わせ鏡を使い画像を合成するという。

一般的なスマートフォンの厚さは8ミリ前後。これ以上薄くするためには本体の強度を高めるだけではなく、実は内蔵されているカメラモジュールの厚みを下げなくてはならない。フラウンフォーファーのカメラモジュールを使えば理論上は4〜5ミリ程度の厚みの超薄型スマートフォンを実現できるし、側面から必要な時だけカメラをポップアップさせて利用するカメラ収納型スマートフォンの開発も容易になるだろう。

ゲーミングに特化した赤い悪魔なスマホ「Red Magic Mars」


両画面スマートフォンを展示したNubiaは、ゲームに特化したスマートフォン「Red Magic Mars」も出展していた。24時間ゲームばかりをしていたいと考えるゲーマーのためだけに考えられた製品だ。空冷と水冷機構を備えるという、まるでゲーミングパソコンのような強力なクーリングシステムを搭載。メモリも10GBと他社のスマートフォンより大容量のものを搭載している。CPUは最新のスナップドラゴン845を採用している。

本体側面にはゲームコントローラーとして使えるタッチセンサーのA、Bボタンを備えており、しかも背面には点滅パターンは無限ともいえる1680万色に光るカラーLEDライトが埋め込まれている。ゲームに合わせて光るだけではなく、メッセージの着信時などにも点滅するなどスマートフォンとしての使い勝手も考えられている。ゲームに没頭したい人は専用スイッチをONにすると通知すら画面に表示されない。こんなパワフルなゲーミングマシンが日本円で4万円ちょっとからの値段とは、中国のスマートフォンメーカーおそるべしである。

48インチディスプレイを搭載した「走るタブレット」に注目


CES2019には自動車の展示も数多くあった。自動車とスマートフォンに何の関係が?と思うかもしれない。バイトンが展示していた「M-Byte」は、なんと車内がディスプレイだらけの「走るスマートフォン」フォン、いや「走るタブレット」なのだ。一番目立つダッシュボード部分は横に長い特大ディスプレイが埋め込まれている。サイズはなんと48インチ。ここでナビの地図を表示したり、動画を再生したりできるのだ。

それに加えてハンドル部分中央には7インチのタブレットを内蔵し、後部座席用にもタブレットが設置されている。車内に入ればどこを見てもディスプレイだらけ。自動運転にも対応し将来は車内でハンドルを握らずに映画を楽しみながら移動する、なんてことも夢ではない。もちろん4Gの通信方式に対応しているので、座席に座った瞬間から車内であらゆる情報にコンタクトすることも可能だ。

山根康宏(やまねやすひろ):香港在住のジャーナリスト。世界の携帯電話事情を追い求め、1年の約半分を海外で過ごす。携帯電話1500台、SIMカード500枚以上を所有するコレクターでもある。

『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。