90年代B系ファッションが再ブーム!アラフォー向けアイテムをプロが指南【遊び再デビュー計画】

吉祥寺から世界へ、90年代ヒップホップスタイルを発信
いま再び「B系ファッション」の理由


ここ数年、ファッションのトレンドは“90年代リバイバル”。シルエットはスリムからオーバーサイズへ移行し、ヨーロッパブランドよりもアメリカブランドが花盛りだ。これってまさに、僕らの青春時代そのもの! 中でも、ヒップホップヘッズたちが愛したB系ファッションを象徴するブランドたちが、日本はもちろん世界のアラフォー世代からも注目を集めているらしい。吉祥寺の発信地でその真相を探った。

【DATA】
the Apartment

「Still In Your Closet」をコンセプトに、時代が変わっても色褪せないアメリカ東海岸のインポート、90年代デッドストック&ビンテージを取り扱う。ヒップホップカルチャーと密接にリンクしたファッションを提案。

【Profile】

大橋高歩さん:the Apartment オーナー 
ノース・フェイスのビンテージを約500着所有することでも有名な大橋さん。この日着ていたアウターは90年代に作られたスティープテックのオリジナル。2016年にシュプリームとのコラボでも話題を呼んだスキーウエア・ラインだ。「ノース・フェイスのビンテージコレクターは世界で数名しかいません。欲しいものがあれば、連絡を取り合って物々交換するのがルール。マネーゲームにはならないように気をつけています」。ノース・フェイスのほかにも、モンベルやアバー・クロンビーなど、気になるブランドのビンテージも鋭意収集中。

世界が注目するショップで90年代にタイムスリップ

カーハート、チャンピオン、ノース・フェイス、ポロ、ティンバーランド……。90年代、ヒップホップにハマった読者であれば、「懐かしい!」と思わずにいられないブランドの洋服を扱うのは、東京・吉祥寺にあるセレクトショップ「the Apartment」。マンションの一室という立地ながら、ファッション業界の大御所から海外のビンテージコレクターまでが足繁く通う、まさにいま世界が注目するショップの一つである。

「10代の頃からヒップホップが好きで、その流れで自分たちが着たい洋服を扱い始めたのが10年前。アイテムはすべてNYから仕入れてきているもので、90年代のビンテージやデッドストック、日本では手に入らないUS企画のインポート商品をセレクトしています。とにかく、90年代のテイストが好きなので、現行品でも昔っぽいデザインのものが中心ですね」(オーナーの大橋さん)

店の雰囲気はまさにTHE 90年代。陳列棚にはソニースポーツのウォークマンやポロスポーツのバスケットボール、モトローラの迷彩柄コードレスホンなども並び、大人になるにつれて忘れていた当時の記憶を蘇らせてくれる。

「ここ数年の90年代リバイバルブームもあって、お客さんは35歳~45歳くらいが多いですね。特にノース・フェイスのビンテージは人気で、並べた瞬間に売り切れてしまうほど。ただ、最近はNY周辺の店やスリフト(寄付によって運営されるリサイクルショップ)へ行っても掘り出し物がないのが現状。ですので、ビンテージコレクターの方と会って、自分のコレクションと物々交換して、ネタを仕入れています」

人気が出ると価格が上がり、手に入りにくくなるのは先のスニーカーブームしかり。実際、ノース・フェイスのビンテージはここ数年で3倍の価格になっているとか。だが、実は大橋さんは世界でも5本の指に入るビンテージ・ノース・フェイスのコレクターとして有名。そのストックと独自のネットワークを活かすことで、他では手に入らないアイテムを店頭に並べることを可能にしているのだ。

「個人的には作りが良くて長く着られる洋服が好き。もう20年、ずっと同じブランドが好きでそれはこの先も変わらないと思います。NYには50歳になってもニューエラのキャップにティンバーのブーツを履いているおっさんがいっぱいいるので、僕もそうありたいですね」

そう、服装は自己を表現することができる最良のアイテム。「歳だから…」なんて気にせず、昔好きだったブランドに再び袖を通せば気持ちも若返るはず。そして何より、ちょっとぽっちゃりしちゃった体型には、B系ファッションほど楽なスタイルはないということも付け加えておきたい。

約5坪の店内には、アウター、パンツ、シューズ、キャップのほか、小物や雑貨などが揃う。取材した2月上旬はちょうど新商品が入荷したタイミング。目玉は写真上のポロ・ラルフローレンの復刻コレクション。ビンテージ市場では特に人気の92年デザインの復刻ということで、リリース時は即完売。スタジアムコレクションのポロシャツとバルセロナオリンピックの公式ユニフォームとしてデザインされたTシャツはインパクトも抜群だ。雑貨類は一部私物もあるが、他では見かけないユニークかつレアな商品がそろっているので、来店の際は隅々まで要チェック。

「the Apartment」がレコメンド!
いま買いの90年代NYスタイル

B系ファッションのブランドが流行っているからと言って、当時のセンスのままコーディネートしてしまっては痛いおじさんになってしまう。2019年、今だからこそ買いのアイテムを教えてもらった。

コロンビア
クリテリオン
価格:1万260円

昨今、90年代の復刻モデルが人気を集める『コロンビア』の90年代ビンテージ。中綿が入っているので春先のアウターとしてもぴったり。襟の後ろにはモデル名でもある「Criterion」の欧文刺繍が入り、襟の中に収納できる簡易フードが付く。

ザ・ノース・フェイス
スティープテック ロングTシャツ
価格:1万2960円

90年代のスキーウエア・ライン、スティープテックのロングTシャツ(ビンテージ)。市場になかなか出回らない一品であるが、オーナー大橋さんがコレクターと物々交換で入手したレアなアイテム。ボディは速乾素材を採用。

チャンピオン
リバースウィーブ NY限定モデル
価格:1万4040円

King of Sweatと言っても過言ではないリバースウィーブは、縦方向の縮みを軽減するため、本来は縦に使われる生地を横方向に使用し、サイドパネルにリブを採用しているのが特徴。ド直球なフロントロゴはNY限定発売の証。新品。

エルメス
シフレ
価格:8640円

シンプルなコーディネートのアクセントとしておすすめなのが、『エルメス』のシフレ(犬笛)。B系ファッションといえばブリンブリンなネックレスが定番だが、大人は上品でユーモアのある一品でセンスをアピールしたい。ユーズド。

ザ・ノース・フェイス
マウンテンジャケット 1990GTX
価格:5万9400円

定番のマウンテンジャケットだが、1990年モデルの型をリバイバルしたモデル。身幅とアームホールが大きくなっているため、厚手のスウェットをインナーに着ても動きやすいシルエット。US限定の商品で、パープルは今シーズン限定のカラーとなる。

プロッパー
軍パン
価格:1万800円

ミリタリーブランド『プロッパー』の90年代デッドストック。同社からリリースされている全モデルの素材をクレイジーにミックスした、アクセントとして使える1本。縫製が丁寧で、シルエットも太すぎずちょうどよいバランス。

ナパピリ
ジャケット 25周年記念モデル
価格:1万3500円

人気のデザイナーブランド『マーティンローズ』とのコラボラインを発表したことで、ビンテージ市場でいま注目されているのがイタリアのスポーツメーカー『ナパピリ』。こちらは2012年モデルのユーズドで、25周年記念限定モデル。

ハンティングワールド
サファリトゥデイ
価格:1万800円

NYのビンテージコレクターの間で流行っているのが、B系のコーディネートにハイブランドのバッグを合わせるスタイル。90年代のサファリトゥデイ(ユーズド)は価格も手頃な上、コーディネートを選ばない使い勝手が魅力。

実家やクローゼットに埋もれてない?
リバイバル中の90年代B系アイテム

90年代がリバイバルしている今だからこそ、当時のアイテムを普段使いするチャンス。the Apartmentの大橋さんに聞いた、タンスの肥やしにせずに引っ張り出したいアイテムベスト3はこれだ。

このカラーリングにピンと来ない?

「2000年代、人気の高まりから殺人事件まで引き起こした『マーモット』のジャケット。特にイエロー×レッドのカラーは再利用の価値大」

通学の定番だった『ジャンスポ』

「『ジャンスポーツ』は現行よりもビンテージが○。こちらは80年代に人気を博したスーパーサックのアップデート版。持っていたら是非!」

ツッコミネタとして飾りたい

「当時は『コビー』なんていう模倣品も登場するほど大ヒットしたソニスポのウォークマン。インテリア的に部屋のコーナーに飾って欲しいです」

【アラフォーたちの遊び再デビュー計画】

学生時代はみんな夢中で遊び、趣味を謳歌していた。だが、社会に出て結婚して子供が生まれ、いつの間にか遊びや趣味は、過去に懐かしむものとなる。それが大人になることと頑なに信じて。でも、はたしてそうなのだろうか? パパになったとしても、あの頃の遊びや趣味に夢中になれば当然楽しい。ここではアラフォーパパたちが、無理なくそれらに再デビューする方法を教えます。

『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。