ジャンプしなくたって楽しいじゃん!非エクストリーム系スケートボードのススメ【遊び再デビュー計画】

年相応の滑りで目一杯、楽しむ!
飛んだり跳ねたりしない、アラフォーからのスケートボード


アメリカから輸入されたばかりのストリートカルチャーが一世を風靡した’90年代初頭。その筆頭格であったスケートボードに夢中になったという読者は、意外と多いのではないだろうか。時は経ち、アラフォーになった今でもそのカッコ良さは色褪せないと感じるが、当時のようにストリートで飛んだり跳ねたりして滑るのは正直ツラいというのも事実だ。そこで提案したいのが、アラフォーにふさわしい無理のないスケートボード。基本と言われるオーリー(スケートボードでジャンプする技)ができなくたって十分楽しめる方法を伝授したい。

ナビゲーターのピーター・フレイジャーさん


スケートボードといえば、デッキをアクロバティックに回したり、階段をダイナミックに跳んだりと、エクストリームな動きをすることに最大の魅力があると感じる人も多いだろう。もちろん、若い頃はそうした過激さに惹かれることは当然かもしれない。

しかし、スケートボードの魅力はもっとシンプルで、もっと奥深いと語るのは、今回のナビゲーターを務めてくれるピーター・フレイジャーさん(43歳)だ。スケート歴は35年のベテラン。’80年代初頭にスケートボートをはじめ、’90年代から’00年代にかけてはストリートでバリバリのライディングをこなしていた人物である。

20年ほど前に母国カナダから日本へ渡り、日本人の奥さんと結婚し、現在はスケートボードパークを併設したプリ・スクールを開校して毎日子どもたちと一緒にスケートボードにいそしむ生活を送っている。

そんなピーターさんも30代半ばからスケートボードに対する向き合い方が変わってきたという。「それまでは、この技をできるようにならなきゃと毎日何時間もストイックに練習することが多かったんですが、スケートボードって本来もっと気楽でもっと楽しいものなんじゃないかと思うようになったんです」。

プロテクターとヘルメットは忘れずに!

そうして追求をはじめたのが、オーリーをしなくても楽しめる滑り方だ。「今ではオーリーができて当たり前という風潮があるんですが、私がスケートボードをはじめた’80年代にはオーリーなんて技は存在していなかったんです。それでも夢中になって滑っていました。そんな’80年代のスケートボードへ原点回帰し、ただ滑るだけで楽しいというスタイルを取り入れるのがアラフォーにはピッタリだと思うんです」。

ターンするだけでも十分楽しいよ!

スケートボードで飛んだり跳ねたりするための基本技といわれるオーリーだが、アラフォーから今一度覚えるのはハードルが高いし、ケガをする可能性も高めてしまう。それならばもっと滑ることだけに集中して楽しもうというのがピーターさんの主張だ。

危なくないから子どもたちと一緒に滑れるよ!

そんなスタイルを実践するなら、スケートボードパークへデビューすることをおすすめしたい。滑りにアクセントを加えてくれる滑らかな斜面がたくさん用意され、「ただ滑るだけでも十分楽しい」を実現してくれるスケーターのためのテーママークといえる場所だから。とはいえ、そこでまったく技を覚えないというのは面白みに欠けるもの。次のページでは、簡単にマスターできてグッと楽しみの増す5つの技を伝授したい。

超簡単に習得できて、カッコよく見える!
この技さえ覚えておけば、OKだ!

ドロップイン
ドロップインとは斜面の上から平らな下面へと降りていく技。まずはデッキの端を斜面のふちにかけて、後ろ足で踏んだ状態からスタートする。斜面を降りはじめると同時に重心を前足へ移動させ、4つのウィール(車輪)で斜面をとらえて降りていく。(写真3)

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視線は常に前方だよ!

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バックサイドターン
斜面を登り、進行方向に背中を向けるようにターンをして再び斜面を降りていく技。ポイントは下半身よりも先に上半身を回転させ、後ろ足でデッキを踏んでデッキの前方を上げること(写真2)。後ろ足を軸にデッキを回転させるイメージで挑戦してみよう!

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ウィーリーのような状態に

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フロントサイドターン
バックサイドターンとは反対に、進行方向にお腹を向けるようにターンをする技。斜面を登りながら、下半身よりも先に上半身をターンをするお腹側へ回転させる(写真2)。バックサイドターンと同様に、デッキの前方を上げて、後ろ足を軸に回転させると上手くいくはずだ。

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重心はデッキの中央に置く

インターフェイキー
斜面を登っていき、デッキの前方を上げて斜面のふちにデッキの中央を当て込む技。スケートボードがウィール以外の場所で地面をとらえることにこの技の面白みがある。デッキを当て込むときは、前足にしっかりと体重をかけて踏み込んであげることが大切だ(写真4)。

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後ろ足を踏みすぎてはダメ

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テールストール
後ろ足をデッキの端に置き、逆走した状態で斜面を登り、デッキの端を斜面のふちにかける技。ドロップインの動きを逆再生するようなイメージだ。視線は常に斜面のふちに送るようにし、デッキの端を斜面のふちにかけるときは後ろ足にしっかりと体重をかけること(写真4)。

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しっかりとデッキを踏む

おすすめのギア選び

パークライディングに適したセッティングというものは、もちろん存在する。ここでは各ギアの選ぶべき方向性を指南していきたい。

デッキは太めのタイプを選ぶ

久しぶりにスケートボードをはじめるなら、安定感を求めるのが正解だ。そのためには幅の広い、太めのデッキを選ぶといいだろう。

インソールも忘れずに!

アラフォーになると、長時間のライディングは足に疲労をもたらす。でも、スケートボード用に開発されたインソールを使えば一安心。

トラックは広めのタイプを

デッキとウィールをつなぐトラックは、太めのデッキに合わせて広めのタイプをチョイスしよう。そうすることで安定感も増す。

大きくて柔らかいウィールが◎

サイズの大きいウィールは安定感を生んでくれる。なおかつ、柔らかいタイプを選べばスムーズなライディングも期待できる。

【アラフォーたちの遊び再デビュー計画】

学生時代はみんな夢中で遊び、趣味を謳歌していた。だが、社会に出て結婚して子供が生まれ、いつの間にか遊びや趣味は、過去に懐かしむものとなる。それが大人になることと頑なに信じて。でも、はたしてそうなのだろうか? パパになったとしても、あの頃の遊びや趣味に夢中になれば当然楽しい。ここではアラフォーパパたちが、無理なくそれらに再デビューする方法を教えます。

『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。

  • photo吉田佳央
  • 出演ピーター・フレイジャー