フィルムカメラ再ブーム到来!?アラフォーよ、カメラ片手に街へ出よ【遊び再デビュー計画】

あの頃は高価で買えなかった…
フィルムカメラで2019年を斬り撮れ!


デジカメどころか「写真なんてスマホで充分だよ」となって久しいこのごろ。そもそもカメラを手にしたことのないヒトもいるほどで。でもね、わざわざフィルムカメラを使うってことが今、新鮮に感じられるんです。ぐるっと回ってアナログ回帰&フィルムカメラ熱再沸騰!

再ブームのきっかけ!? 01
iPhoneやスマホのせいで“撮る”行為が当たり前すぎに。
でも……もっとメカメカしいお作法をしてみたくなった!


カメラアプリのひとつやふたつ使いこなせば、それなりのカッコイイ写真になったり、フレームや文字をデザインして自己アピールもできる。と、ワザワザ言うまでもなく、もはや当たり前でなんにも珍しくないことなんですよ、写真って。だいたい写真を職業にしている立場でも、そうしたカメラアプリは欠かせず。“おっさんカメラマン”ですら、仕事カメラよりも、Instagramでの撮影に躍起になっている……。

でも、みなさん、そんな状況に飽きているでしょ? そこで「フィルムカメラ」の出番。なんで「デジカメ」じゃないのかって? すぐに確認→加工→SNSにUPできるという便利さには少々食傷気味。でも「フィルムカメラ」なら、全コマ撮り終えて→現像に出して→プリント(またはデータ化)しない限り、ナニがどう写っているかはわからない! 

その未知数と“フィルムを巻き上げる”という操作感(MFならば露出、ピント、シャッタースピードなどさらにお作法が増える)。これがいいんだよなぁ。ちゃんと自分の頭と手を使っていることを実感できて。ということで、今、フィルムカメラ、キテいます。

再ブームのきっかけ!? 02
1990年代──時代のマスターピース的なプロダクトを所有するヨロコビ!

1990年代後半、ある雑誌で音楽評論家の渋谷陽一氏が「まりやの自然な姿はコレだから撮ることができる」と言っていた。まりやは竹内まりやであり、コレというのはコンタックスの「T2」を指している。中判カメラかハイエンドモデルの一眼レフといった大きなカメラを向けると、被写体が臆してナチュラルな表情を捉えられない。だから「小さくてもレンズがよく、いい写りをするT2を選んだ」と渋谷陽一氏。ま、カメラ云々以前に被写体との信頼関係があるから、自然な写真になるのだろうけど。

ともかく90年代は“10万円前後の高級コンパクトカメラ”がブームに。で、今である。フィルムカメラを買うのなら、これら銘機をオススメしたい。理由は発売から30年ほど経っていても、そこそこ状態のいいブツを入手できるから。スマホにはないずっしりとした(とはいえ小さくて軽いカメラである)存在感、ああ、たまらない。

再ブームのきっかけ!? 03
一方、3000円以下で買えて、愛おしくって機能的な「駄カメラ」がブーム!

高級コンパクトのよさを力説したが、同時期、いや80年代〜、カメラメーカー各社が大量にリリースした「超カンタンなコンパクトカメラ」も見逃せない。そのきっかけは「駄カメラ」にあり! 

『駄カメラ大百科』
石井正則 著 (徳間書店)

駄カメラとはタレントで俳優、マルチな才能を持つ石井正則さんが発案者。著名な写真家、カメラ中毒者らが集う高尚(笑)な会もある。「駄」はダメのダではなく、駄菓子のように愛おしい、駄菓子のような値段で買うことができ、さらには駄菓子感覚で撮影遊びができるというモノ。

厳密な定義はないが、やんわりルールとして「3000円以下のフィルムカメラ」を指している。写真展(グループ)も賑わう「駄カメラ」の世界。気楽にスタートしてみては?

某カメラ専門店のジャンク箱はお宝の宝庫!

驚異の100円!!!!!!!!

イチオシはなんといっても「オリンパスXA」だ!!

カチッとプロテクトされている

コンパクトカメラ界の銘機中の銘機、オリンパス「XA」も「再デビュー」にふさわしい! カプセルカメラだとかケースレスカメラと称されるように、「XA」はケースもレンズキャップもいらない。そんなの当たり前でしょ? となるだろうがこのスタイル、「XA」が元祖(発売は1979年)。

カバーをスライドさせれば撮影準備が整うというスマートさ。なによりプラスチックのくせに安っぽさはゼロ。XAシリーズには「XA2」「XA3」「XA4」とあるが、距離計(ピント合わせ)のある初代「XA」がマスト! 元来はストロボがあるが、自然光で撮る向きにはストロボなしで問題なし。そしてそのほうが手頃に入手できるしね。

コレがカプセルカメラといわれる所以

スライドすればすぐに撮影OK

プラスチックのくせに安っぽさはゼロ

中古カメラばかりを絶賛しましたが
今でもフィルムカメラはつくられているんです


ここまでお話ししてきたのはすべて中古品。じゃ、新製品はないのか、というとありますよ、あるんです! ニコンには一眼レフの入門機として知られる「FM10」があり、富士フイルムには「チェキ」や「写ルンです」が……いやいやニコン、キヤノンにはフラッグシップモデルもあるわけで。

そして、もっともっとお気軽なフィルムカメラといえばトイカメラ! チープシックな外観にチープでレトロかわいい写りで、1990年代後半に流行ったアレ系が今もあったりするんです。ロシア(旧・ソ連)のロモ、中国のホルガといったカラフルなプラスチックボディに安価なプラスチックレンズなどがそれ。まさにオモチャ的にひとつやふたつ、持っていてもいいね。

HOLGA「K200」

トイカメラ好きにとってはお馴染み・ホルガといえば6×6判(真四角写真)でおなじみだが、こちらは35mm判。内蔵ストロボに4色のカラーフィルターが付いて、幻想的な色味の写真もお手のもの。

魚眼レンズも付属。これまたプラスチック製でギュッと押し込んで装着する。このレンズを使うなら画角は真四角がいいなぁ……

さぁ、撮ってみよう!

かつてはコンビニでもキオスクでも売っていたフィルム。だが、今やカメラ専門店でないと購入不可。リバーサル(ポジ)フィルムの製造中止など選択肢はかなり狭まっているが、大手量販カメラ店、高級過ぎないクラシックカメラ店、雑貨店にあり。現像&プリントも行うセレクトショップ的なカメラ屋さんなら品揃えもかなりある。

現行でわりと手軽に購入&現像するならば「ネガカラーフィルム」で。シャープで色鮮やか……という、いわゆる普通に綺麗に写るというよりも、レトロっぽい雰囲気(つまりInstagram加工のような)になるフィルムがおすすめ。本気で取り組むのならばモノクロフィルムにトライしたい。

1.フィルムの用意

業務用ネガは1本280円!

ロモグラフィー「カラーネガティブ400(36枚撮)」は3本で1780円、フィルムネバーダイ「IRO200(36枚撮り)」は1本990円。コスト重視なら富士フイルムの業務用ネガ「記録用カラーフィルムISO100(24枚撮り)」を!

2.電池の用意

フィルムカメラ本体よりも高くつく場合もあるが、電池は必需品だ!(完全なる機械式カメラなら当然、必要ないよ)

3.フィルムを装填する

裏蓋を開けて、フィルムをセットし、先端を引き延ばし、スプールにかませる。巻き上げノブをゆっくり回し、フィルムのたわみが取れたら裏蓋を閉める。さらに巻き上げれば準備完了だ。

この操作が今、新しい!?

町のDPE屋さんに行こう!
イマドキは現像→データ保存なのだ

撮ったらどうする?

モノクロフィルムで撮って、自分で現像&プリントして……というのがカメラ好きのセオリーのような時代もあった。でも、それがゆえに「写真の趣味って面倒」と思ったのも事実。

だからモノクロではなく「カラーネガフィルム」を推奨! とはいえ、昔のように「0円プリント」だとか「30分仕上げ」というのがどこにでもあるワケじゃない。チェーンのDPEショップも現像機を設置する店舗を限っているが、なくとも一週間で完成。

店舗にあれば、現像からデータ化まで約1時間ほど。そ、データ化! コイデカメラの場合、現像した画像データはwebサーバーに保存される。その際、QRコードを知らされ、そこにアクセスしDLすればいい。気に入ったものだけプリントするので無駄がない。プリント代の節約にもなる。

こんな“作品”になりました!


オリンパス「XA」にロモグラフィーの「カラーネガティブ400」をつめて撮影に出かけた。手のひらの中にスッポリと収まる小ささ、そのカバーをスッとスライドさせて被写体に向かう。この一連の動作に上がる(笑)。絞り値を選び、ピント合わせ、シャッターを切るというのは、スマホを向けているときとは明らかに異なる「自分で操作している感」と「作品づくりをしている感」があるのだ。

このXAを使った!

同じフィルムカメラでも、一眼レフの場合はファインダーを覗いてシビアにピントを合わせたくなるが、「XA」なら距離を∞(無限大)にしてノーファインダーでもなんら抵抗がない。ただし、撮れているか否かが不安なのだけれども……。また36枚という限られた世界をどう進めるかを考えつつスナップするのも面白かった。

撮影後はDPEショップにフィルムを持ち込んだ。よもや、現像→データ化を待つ間がこんなにも緊張するとは!! でも仕上がった写真を見て、安堵とともになんともいえないトキメキ感が湧いてきた。「写真っておもしろい」という感覚が蘇ってくるはず。ん、フィルムカメラで、新しい自分、でもちょっと懐かしい自分に会えますよ。

【アラフォーたちの遊び再デビュー計画】

学生時代はみんな夢中で遊び、趣味を謳歌していた。だが、社会に出て結婚して子供が生まれ、いつの間にか遊びや趣味は、過去に懐かしむものとなる。それが大人になることと頑なに信じて。でも、はたしてそうなのだろうか? パパになったとしても、あの頃の遊びや趣味に夢中になれば当然楽しい。ここではアラフォーパパたちが、無理なくそれらに再デビューする方法を教えます。

『デジモノステーション』2019年4月号より抜粋。